ご存じのとおり楽器は演奏にしても、調律・調整・修理にしても、若いときから(ここが問題です)始めないと身につかないと言われています。
そうでしょうとも。
オーケストラの演奏者や、音楽教室の先生がたはみなさん、ちいさいときから猛練習されて「神」の域に到達されて「免許皆伝」となったわけです。
オリンピックの選手にしても、プロ野球、相撲、サッカーにしても、もう幼少のころから超激しい練習を重ねてこられました。
アート、職人、スポーツ、将棋、囲碁など、どの分野も若くして一流になるためには、幼少のころから始めないといけないというのはわかります。
これとは別の世界になりますが、
趣味で音楽を楽しんでる(苦しんでる?)って人もけっこういらっしゃいます。
音楽教室にいったり、同好会で練習したり・・・。
たいていの場合先生について練習しますが、楽器の調整は専門の業者さんにお願いすることになるようです。
楽器の修理の専門学校についていうと、社会人を受け入れるようになった学校も増えていまして、年齢制限が徐々に薄らいできています。
本日は楽器の修理職人の専門学校と職についてお伝えします。
目次
楽器修理の専門学校の年齢制限
多分今までは、専門学校にいって、技術を身につけて、楽器メーカーに就職するというキャリアパス(就職に関する将来設計)みたいなものが、安定して設定されていたと思うんです。
たいていの高校生が、大学に進学するようになって、専門学校にいく人が激減しました。
10年くらい前の2000年あたりから、大学や大学院に社会人枠が設定されましたね。
若者が減少して、専門学校にいく人が減ってしまって、だから、社会人でもいいから、「専門学校に入学してほしい」となっているわけですね。
社会人(経験者)の通学の便宜から、夜間課程も設置されるようになりました。
年齢制限は、さらになくなる方向に進むでしょう。
ついでにいうと、専門学校入学時の国籍の制限はもはやありません。
(民俗音楽の区分がありますが)
楽器の修理・調整
楽器はメンテナンスが必要です。
楽器自体は演奏するためのものですが、ベストなパフォーマンスのために、常に調整がが必要とされる「手間のかかる道具」でもあります。
その楽器がいま調整が必要なのか、を見抜く(聞き抜く?)のも、音楽家にとって必要な能力とも言われています。
いいたいのは、演奏することと、楽器をつくることは、おなじ音の分野ではあるけど、別の仕事だということです。
楽器を演奏するのが好きな人(得意な人)と、楽器を作ったりメンテナンスするのが好きな人(得意な人)にわかれていますけど、重なっている人もいます。
演奏者と製作者(調整・修理する人)がちがうのは、たぶん、奥が深くて両方同時にやってらんないからではないでしょうか。
このあたりは、自動車も同じだと思います。
自動車を運転するのが好きな人と、自動車を整備することにより関心がある人に分かれているように、ですね。
楽器の調整
ピアノ : 調律
時間の経過と使用により、音程が変化するので調律する必要があります。
弦楽器 : 調整
あまりいじる部分がないようです。
弓はひんぱんに調整する必要があるそうです。
馬の尻尾でできているとか。
エレキギター:アンプ部分の改修
管楽器 : バランス調整
金属の支柱や軸がズレてきます。
打楽器 : 使い込むと音が変わってくるそうです。
いろんな部分を調整しないといけません。
なおすより買いなおすことが多いとか。
社会人枠のある専門学校(関東)
国立音楽院
https://www.kma.co.jp/department/expert/
一年間の専門部があります。(年齢不問です)
社会人コース、中高年コース(ストレートな表現ッス)、そして技術コースなどがあります。
技術コースの中に、楽器の技術系コースが設置されています。
・ピアノ調律コース
・ヴァイオリン製作コース
・ギタークラフト・リペアコース
・ドラムカスタマイザーコース
・管楽器リペアコース
ESPギタークラフトアカデミー
http://www.esp-gca.com/admission/bosyuu.html
ギターの制作修理の専門学校です。
1年コース、2年コース、3年コースがそれぞれあります。
こちらは社会人枠というものはなく、最初から「年齢不問」です。
・エレクトリックギター&ベースコース
・アコースティックギターコース
・リペア&カスタマイズコース
・クラフト&プレイヤーコース