携帯電話が普及し始めたときから、基地局の設置が急がれました。
キャリア各社は、携帯電話の基地局(アンテナ局)をガンガン作りましたし、今も作っています。
アンテナの感度がいいと「バリ3」などといっていました。
携帯電話の普及率は頭打ちといわれたときがありましたが、どっこい、スマホが爆発的に普及して、より高速に大容量の通信を行える回線が設定され、新しいサービスが開発され続けています。
このような状況ですから、移動体通信サービス(スマホや携帯電話の基地局サービス)にかかわる求人は高まる一方です。
本日は、このスマホや携帯電話の基地局の運用にあたることのできる第1級陸上特殊無線技士の求人と資格についてお伝えします。
ここでは、1級陸上特殊無線技士を省略して「1陸陸」と言います。
目 次
1陸特の求人例
その1
求人ボックスー大手通信キャリア基地局の設備管理/月給30万以上(2018/04/21アクセス)
株式会社NAVIO/(東京)(未経験歓迎)大手通信キャリア基地局の設備管理/月給30万以上 業界上位の成長スピードの求人情報 - 転職ならDODA(デューダ)
事業者名: 株式会社NAVIO
本社所在: 東京都江戸川区
担当業務:
無線基地局を車で巡回し、状況に応じたメンテナンス業務全般をご担当頂きます。担当エリアは関東一円、ビルや施設の屋上、電柱、地下鉄など様々なところに設定されている無線通信装置の点検・修理が主な業務となります。1日3件程度を巡回し、1~2人のスタッフで作業を行うスタイルです。
詳細:
・無線基地局の施工、メンテナンス業務
・蓄電池交換などの電気工事/付帯設備のメーカー改修工事
・無線基地局の点検業務/イベント開催地への異動基地局車設置における進行管理
給料:
年収 415万円~510万円
月給 335,000円~
学歴
大学院、大学、短期大学、専修・各種学校、高等専門学校、高等学校卒以上(1陸特の受験資格と同じです)
必要業務経験:未経験歓迎
必要な資格:任意の資格として
・普通自動車免許(第一種)
・特殊無線技士(陸上)(1級)
・国内電信級陸上特殊無線技士
・第2種電気工事士
優遇条件:
・通信装置のメンテナンス経験
・第一級陸上無線技士、第一級陸上特殊無線技士、IRATA技術認定、電気工事士2種のいずれか保持
その2
ハローワークインターネットサービス(2018/4/21アクセス)
事業者名:株式会社中央防犯
事業内容:警備業。
2015年3月にリハビリ特化型デイサービスの介護事業「カラダラボ焼津店」をオープンしました。
職種:正社員ー技術職
年齢:不問
賃金:日給月給
a 基本給(月額平均)又は時間額
180,000円~220,000円
b 定額的に支払われる手当
調整給手当 10,000円~40,000円
a + b
190,000円~260,000円
賞与:あり 前年度実績 年2回・計3.50月分
定年制:あり 一律65歳
再雇用:あり 70歳まで
採用人数:1人
仕事の内容:
*セキュリティ機器の設置、保守メンテナンス等
*無線機関連の設置、取付、保守メンテナンス
・第1級陸上特殊無線技士あれば尚可
学歴:不問
必要な経験等:不問 弱電工事経験者歓迎
必要な資格等:第2種電気工事士
第1級陸上特殊無線技士あれば尚可
普通自動車免許(AT限定可)
求人受理安定所:焼津公共職業安定所
無線技士の求人の特徴
安定的に移動体通信(スマホの通信)が行えるためには、スマホや携帯電話の性能はもちろん重要ですが、これらからの電波を受け取ったり配信したりする基地局が安定して運用されることが大切です。
ひところつながりが悪いと評判だった某社は、高性能な基地局をガンガン建ててサービスの品質向上に努めたと言います。
あのころースマホの出始めたころ回線は3Gでしたが、今や4Gです。そして5Gの登場もそろそろといわれています。
また、移動体通信でなければできないこと、例えば、災害弱者への携帯電話の配布などの用途領域が増えていき、管理や保守点検の仕事が重要になってきます。
注目する必要があるのは、電柱の設置と似たところがあり、実は地権者との交渉が重要な業務だったりします。
基地局とは、携帯電話やスマホなどの無線通信端末と直接交信を行うためのアンテナや電波を管制する装置などを含めた建造物のことです。
無線技術者の具体的な業務
基地局の設計:どこに、どの程度の規模の基地局を作るか計画し、設計をする。
置局の交渉:基地局を設置してもらえるよう、土地や建物の持ち主に交渉する。
基地局工事の施工管理:基地局を設置する際、安全管理・資材管理・技術者管理を行う。
基地局の保守管理:基地局が問題なく稼働しているか、電波測定や調査、機材の保守点検を行う。
1陸特の扱える業務
一言でいうと、電波という限られた資源を効率的に使用するために、通信の多重化が追及されていて、多重化通信が最も発達しているのがテレビ放送と携帯電話です。
これらの多重無線設備を使用した固定局や無線基地局の機器を操作、運用できるのが1陸特なのです。
具体的には以下のような事業所で業務を行います。
・陸上移動系無線局(警察無線・消防無線・鉄道無線・タクシー無線などの基地局等)
・各種携帯電話関連会社
・VSAT(衛生通信超小型地球局・HUB局)
・テレビ局(中継局等)
・陸上のレーダー(自治体等)
・多重無線設備を使用した固定局(自治体防災無線局等)
・登録点検事業者の点検員、登録点検事業者制度に基づく無線設備等(航空局・航空機局・海岸局及び船舶局以外のものに限る)の点検。
電波機器の出力で言いますと、1陸特は、30MHz以上の電波を使用する空中線電力500kW以下の無線機器を取り扱うことができます。
ただし、放送局の無線設備は取り扱うことができません。(1陸技が扱えます)
1陸特資格の取り方
2つの方法があります。
1つめ
養成課程を修了し、修了試験を受けて合格するという方法です。
養成課程は10日ほどで、受講料は69,466円(30年ゴールデンコース)です。
平成30年度「公募型」養成課程のご案内(陸上資格)
http://www.nichimu.or.jp/yousei/pdf/honbu/yousei_honbu30-ri.pdf
養成課程の受講資格は次のとおり7つあります。
(管理人が抜粋しています)
① 大学、短期大学、高等専門学校、高等学校の電気通信の学科を卒業した者
② 大学の電気通信の学科を1年次以上修了した者
又は高等専門学校の電気通信に関する学科を3年次以上修了した者
③ 修業年限が3年以上の学校の電気通信に関する学科を卒業した者
④ 修業年限が1年以上の学校等の電気通信に関する学科等を卒業し
又は修了した者(「修了した者」については、1年以上を修了した者に限る。)
⑤ 第二・第三級総合無線通信士
第一・第二・第四級海上無線通信士
航空無線通信士の資格を有する者
⑥ 当該認定申請前5年以内に通算して3年以上多重無線設備の保守の補助又は搬送端局設備若しくは電力線搬送端局設備の保守に従事した経歴を有する者
⑦ 日本無線協会が実施する第一級陸上特殊無線技士の選抜試験に合格した者
養成課程講座受講資格および選抜試験について|第一級陸上特殊無線技士 養成課程はブレーンネット
選抜試験は60点以上が合格点です。受験料は、1人 6,480円(消費税額含)です。
ここでミソなのが、⑤の4級海上無線通信士又は航空無線通信士資格です。
比較的容易に取得できます。(4級アマ無線+ちょいアルファ)
これ(4海又は航空無線)をとってから、1陸特を受講することをお勧めします。
2つめ
日本無線協会が主催する試験を受けて合格する方法です。
受験資格が定められていませんので、学歴・年齢・実務経験を問われず受験できます。
特殊無線技士国家試験案内
http://www.nichimu.or.jp/kshiken/pdf/toku.pdf
科目は、無線工学と法規の2つです。
2科目ですが、無線工学にはフツーに計算問題があります。
法規もなかなか難しそうです。
2つの科目で3時間の試験ですが、ほとんどの場合1時間もあればすべての問題を解答することができといっているサイトさんもあります。
受験勉強に要する期間
SAT資格講座(℮-ラーニングより)
第一級陸上特殊無線技士Eラーニング講座
講座時間:36時間8分
費用(税抜き):49,800円也