現場作業は機械を使った専門技術が必要ですので、講習を受けなければ有資格者にはなれません。
本日取りあげる「玉掛け」は、前提となる資格がいらない、経験がなくても受講して資格をとれる技能です。
目 次
超現場系ヘルメット資格たち
労働現場において危険有害な作業を行うにあたって、一定の技能講習を受講したものを従事させる、と決められています。
37の科目が技能講習に指定されています。
とくに危険有害業務と呼ばれる下記の7つは、技能講習が必須です。
①ボイラー取扱
②ガス溶接
③フォークリフト運転
④建設機械(基礎工事用)運転
⑤建設機械(整地・運搬・積み込み・掘削)運転
⑥有機溶剤作業
⑦玉掛
これらの中で、⑦の玉掛は単独の講習であって(複数の種類に分かれてたりしない)これしかありません。
知名度は低いものの、フォークリフトと対になって作業することが多いことから、求人がコンスタントにあります。
他のものはたいてい前提の資格・実務経験が必要だったり、1種と2種に分かれてたりするので、ちょっと注意が必要です。
①-技能講習だけでは「小規模ボイラー」しか扱えません。
特級、1級、2級ボイラーは筆記、実技の国家試験に合格しなければならないです。
②-ガス溶接技能講習のほかにアーク溶接特別教育があります。
求人の多い資格ではあります。
まあ、初期投資が大きいといいますか、道具とかガスがないと始まらないところが資格取得後の難点でしょうか。
(さらに管理者として位置づけられる「ガス溶接作業主任者」資格があります。)
③-フォークリフト運転技能講習を受ける際に、すでに持っている自動車の免許によって受講時間が異なります。
普通自動車免許を保有していれば、学科の一部が免除されますが、31時間の講習を受けなければなりません。
講習機関は約1週間。
学科と実技の終了試験を受けます。
④-具体的にはくい打ち機ですけど、39時間の講習をうけます。
39時間は、実務経験によって短くなります。
求人はそれほど出てこないので、アテというか、アタリをつけておいたほうがいいと思います。
⑤-ブルドーザー、パワーショベルなどですね。
関連する資格を何も持ってないなら、38時間の講習をうけます。
⑥有機溶剤作業主任者技能講習
終了試験は、講習後の筆記試験のみです。
実技試験はありません。
玉掛けとは
クレーンや移動式クレーンを用いて荷役運搬する際に行う荷掛け、荷はずし(フックにワイヤー索などをかけたり外したりする)作業です。
つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリック、揚貨装置による玉掛作業に従事するには「玉掛け技能講習」を修了することが必要です。
玉掛け技能講習の例
玉掛け技能講習|資格日程東京|一般社団法人労働技能講習協会 東京本部
技能講習では、玉掛けの方法や合図の方法、玉掛けの選定や使用方法等について学びます。
該当する者 | 免除科目 | 講習料金 | |
---|---|---|---|
Aコース | 力学3H 合図1H (学科半日免除) |
受講料 21,700円 (税込) + テキスト代 1,650円 |
|
Bコース | 上記Aコースに該当しない者 | 受講料 23,700円 (税込) + テキスト代 1,650円 |
各コースの講習時間
学科1日目 | 学科2日目 | 実技 | |
---|---|---|---|
Aコース | 講習7時間 | 講習2時間(午後から) +修了試験 |
講習7時間(合図含む) +修了試験 |
Bコース | 講習7時間 | 講習5時間 +修了試験 |
玉掛け技能講習をうけることの利点
・実務経験や資格がなくても受講できる。(上記Bコース)
・講習のその日に修了試験、そして免許証授与。
・クレーン技能講習につながります。
資格取得前の注意事項(短所ってほどじゃありませんけど)
現場を見ておく。
これはものすごく大切です。
趣味でヘルメット系資格をとるのだとしても、現場の様子を知っておくのは大切です。このサイトの対象は、高齢者(予備軍)ですから、無駄なことはしないにこしたことはありません。
できれば、就職先候補企業の現場を見ておくのが望ましい。
求人の就労場所は現場ですが、都心では地下鉄、鉄道関連の土木工事の現場となります。
首都圏でも千葉(君津あたり)、埼玉(川越、川口あたり)、神奈川(川崎)といった工業地帯の建設・工場の現場が多いです。
現場に通勤できそうか、アパートを借りるのか、ぐらいは考えておくべきです。
さらにできれば、現場で働いている人と話をしてみる。
「あんた、本気か?」と言われるか、「いっしょに汗かくべ」と言われるか・・・